【WordPress】どの階層にいても最上位(一番上)のカテゴリー名を表示する方法
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以前、「【WordPress】混乱しやすいget_categoryとget_the_categoryの違いと使い分け方」という記事を書きました。 これらの関数を使って、実際にカテゴリー名を表示させる方法をご紹介します。
現在のカテゴリーをただ表示させるだけというのは左程難しくないと思うので、今回は
2階層以上あるカテゴリーで、どのページにいても現在表示されているカテゴリーおよび所属しているカテゴリーの最上位カテゴリー名
を表示させます。
PHP勉強中の私でも、果たしてきちんと「理解」をしてコードを書けるのでしょうか…?
目次
最上位カテゴリーとは?
最上位カテゴリーというのは、下記の例でいうと「食品・衣料品・日用品」にあたります。もう上にカテゴリーがない一番上のカテゴリーです。
- 食品
- 果物
- りんご
- みかん
- 野菜
- りんご
- みかん
- お肉
- 果物
- 衣料品
- トップス
- カットソー
- セーター
- ボトムス
- スカート
- キュロット
- トップス
- 日用品
- 文房具…
カテゴリーアーカイブで表示する場合(category.php)
カテゴリーアーカイブのページで(category.php)、
カテゴリーページにて、最上位のカテゴリーが表示されていたらそのカテゴリー名を表示、親カテゴリーがあればそのカテゴリーの最上位カテゴリー名
を表示してみます。
<?php $catInfo = get_queried_object(); //get_category($cat)でも可能。$catは現在のカテゴリーIDは入る。 $catName = $catInfo -> cat_name; //現在表示のカテゴリー名 $catParent = $catInfo -> parent; //親カテゴリーのID。なければ0。 $thisCat = $catInfo -> cat_ID; //現在表示のカテゴリーID if(!$catParent){ //現在のページが一番上の親カテゴリーなら(0なら) echo $catName; //カテゴリー名を表示 }else{ $ancestor = array_pop(get_ancestors( $thisCat, 'category' )); //配列の一番最後の値(一番上のカテゴリーID)を取得 echo get_cat_name($ancestor); //カテゴリー名表示 } ?>
現在表示されているページのカテゴリー情報はget_categoryかget_queried_objectで取得できます。中身はvar_dump()
やprint_r()
に確認してもらいましょう。
//どちらでも大丈夫 $catInfo = get_category($cat); //$catには現在表示されているカテゴリーIDが入る $catInfo = get_queried_object();
親カテゴリーの有無($catParent)の分岐は下記のような書き方もできます。親カテゴリーがない場合(=最上位カテゴリー)は「0」が帰ってくるので「0だったら/『0ではない』ではなかったら」、親カテゴリーがある場合(=子カテゴリー)は0以外の親カテゴリーIDが帰ってくるので「0以外/0より上だったら」というように分岐ができます。
//親カテゴリーがある場合、{}を処理する if($catParent > 0){ ... } if($catParent != 0){ ... } //親カテゴリーがない場合(最上位カテゴリー)、{}を処理する if($catParent == 0){ ... } if(!$catParent){ ... }
array_popは、配列の一番最後の値を取り出すPHP関数です。get_ancestorsは孫→子→親(一番上)と逆の順番で返ってくるので、その順番を利用して値を取得します。
例えば、get_ancestors( $thisCat, ‘category’ )で返される値が下記だとすると、
Array ( [0] => 16 //上から2番目のカテゴリー [1] => 60 //一番上のカテゴリー )
60が最上位カテゴリーのIDかつ配列の一番最後の値なので、array_popで最後の60を取得するという感じです。配列の要素が1つ減っちゃうのですが、最後の値を取るだけなら問題ないのかな…?
get_ancestorsは通常のカテゴリー構造とは逆の順番で帰ってくるのですが、array_reverse()というPHPの関数を使うと、配列の順番を逆さにすることが可能になり、親→子→孫という順番で値が返ってきます。
$ancestors = array_reverse(get_ancestors( $thisCat, 'category' )); print_r($ancestors);
上記のように書くと、
Array ( [0] => 60 //一番上のカテゴリー [1] => 16 //上から2番目のカテゴリー )
という順番で返ってきます。パンくずリストなど作る時には使えそうです。因みにarray_reverseを使って最上位のカテゴリーを取得すると、下記のような感じになります。(やや強引)
//配列の順番を逆にする。一番後ろのカテゴリIDが一番前に来る→最上位のカテゴリIDが配列の一番前に来る。 $ancestors = array_reverse(get_ancestors( $thisCat, 'category' )); $topCat = $ancestors[0]; //配列の一番初めのカテゴリーID(=最上位のカテゴリ)を取得 echo get_cat_name($topCat); //カテゴリー名取得
スラッグを表示させる場合は、else以降でまず最上位のカテゴリIDの情報を取得してからスラッグを取得します。
$ancestor = array_pop(get_ancestors( $thisCat, 'category' )); echo get_category($ancestor) -> slug;
これで、どのレベルのカテゴリーページにいても最上位のカテゴリー名が表示されます。されているはず…!
使用関数について
指定された子オブジェクトの祖先オブジェクトの配列を返します。
<?php get_ancestors( $object_id, $object_type ); ?>
- $object_id
- (必須)子オブジェクトのID
- $object_type
- (必須)祖先オブジェクトの種類:’page’’category’など。
その他階層を持った投稿タイプ、階層を持ったタクソノミーが指定可能。
問い合わせパラメータにマッチするカテゴリーのオブジェクトを配列として返します。
<?php $categories = get_categories( $args ); ?>
get_categoriesのパラメーターの初期値
<?php $args = array( 'type' => 'post', 'child_of' => 0, 'parent' => '', 'orderby' => 'name', 'order' => 'ASC', 'hide_empty' => 1, 'hierarchical' => 1, 'exclude' => '', 'include' => '', 'number' => '', 'taxonomy' => 'category', 'pad_counts' => false ); ?>
戻り値
$category->term_id $category->name $category->slug $category->term_group $category->term_taxonomy_id $category->taxonomy $category->description $category->parent $category->count $category->cat_ID $category->category_count $category->category_description $category->cat_name $category->category_nicename $category->category_parent
現在クエリされているオブジェクトを取得する。カテゴリーアーカイブを表示中なら、カテゴリーオブジェクト。
<?php $queried_object = get_queried_object(); var_dump( $queried_object ); ?>
投稿記事で表示させる場合(single.php)
投稿記事は複数のカテゴリーに登録している場合がありますので、一番初めのカテゴリーをひとつ取り出して、そのカテゴリーの親カテゴリーを調べます。
<?php $catInfo = get_the_category($post->ID); //現在の投稿記事のIDからカテゴリー情報を取得 $cat = $catInfo[0]; //複数登録されている場合、一番最初のカテゴリー情報を取得 $catName = $cat -> cat_name; $catParent = $cat -> parent; $thisCat = $cat -> cat_ID; if( $catParent == 0){ //一番上の親カテゴリーなら echo $catName; }else{ $ancestor = array_pop(get_ancestors( $thisCat, 'category' )); echo get_cat_name($ancestor); //カテゴリー名表示 } ?>
親カテゴリー有無の分岐はカテゴリーページと同じです。投稿記事の場合は、get_the_categoryを使って、登録しているカテゴリー情報を取得します。
使用関数について
<?php get_the_category( $id ); ?>
- $id
- 投稿ID
初期値は$post->ID (現在の投稿の ID) - 内容
- この記事が所属する全カテゴリーの情報取得。複数あれば配列で返ってくる。
最上位のカテゴリーのみのカテゴリーリストを作成する
カテゴリーのリストを表示するタグを使って、最上位のみのカテゴリーリストを作ってみます。上記の例でいうと、
- 食料
- 衣料品
- 日用品
のみをリスト表示します。
wp_list_categoriesを使う
こちらのタグはリンク付きでフォーマットされたカテゴリーリストを表示します。フォーマットされていない生のデータが必要な時は、後述のget_categories()を使用します。 「depth=1」と指定すると、最上位カテゴリーのみ出力します。
<?php wp_list_categories( 'depth=1' ); ?>
<?php wp_list_categories( $args ); ?>
$argsで指定できるパラメーター一覧
<?php $args = array( 'show_option_all' => '', 'orderby' => 'name', 'order' => 'ASC', 'style' => 'list', 'show_count' => 0, 'hide_empty' => 1, 'use_desc_for_title' => 1, 'child_of' => 0, 'feed' => '', 'feed_type' => '', 'feed_image' => '', 'exclude' => '', 'exclude_tree' => '', 'include' => '', 'hierarchical' => 1, 'title_li' => __( 'Categories' ), 'show_option_none' => __( '' ), 'number' => null, 'echo' => 1, 'depth' => 0, 'current_category' => 0, 'pad_counts' => 0, 'taxonomy' => 'category', 'walker' => null ); wp_list_categories( $args ); ?>
get_categoriesを使う
パラメーターを指定して、カテゴリーのオブジェクトを配列として返します。パラメータの内容はwp_list_categoriesとほぼ同じで、クエリ文字列形式でも配列形式でも渡すことが可能。こちらの方が色々と応用がききますね。
<?php //最上位のカテゴリーのみを取得するにはparentの値をゼロに指定する $args = array( 'orderby' => 'name', 'parent' => 0 ); $categories = get_categories( $args ); foreach ( $categories as $category ) { echo '<a href="' . get_category_link( $category->term_id ) . '">' . $category->name . '</a><br/>'; } ?>
$argsで指定できるパラメーター一覧
<?php $args = array( 'type' => 'post', 'child_of' => 0, 'parent' => '', 'orderby' => 'name', 'order' => 'ASC', 'hide_empty' => 1, 'hierarchical' => 1, 'exclude' => '', 'include' => '', 'number' => '', 'taxonomy' => 'category', 'pad_counts' => false ); $categories = get_categories( $args ); ?>
戻り値
$category->term_id $category->name $category->slug $category->term_group $category->term_taxonomy_id $category->taxonomy $category->description $category->parent $category->count $category->cat_ID $category->category_count $category->category_description $category->cat_name $category->category_nicename $category->category_parent
WordPressのカテゴリーについては、以下の記事もあわせて読んでいただけると理解が深まると思います。